草履工場見学

先日より公開中!

草履の製作工程を見学した様子を公開中です!本日は第二弾になります!


草履は大まかに二つ、土台の部分と鼻緒の部分に分かれます。

今回はこの土台の部分の作業工程を見学しました!


土台の部分は大まかに、主にコルクを使用した芯に皮や合皮、頒布を生地として貼り付けていく伝統的なものと、EVAと呼ばれる樹脂などを利用したもの、ポリウレタンなど近年の需要に合わせて作られたものなど種類があります。

こちらではコルクを主原料とした伝統的な製法を守るお草履を中心に、EVA素材のものなども扱っているそうです。

見せていただいたのはもちろん前者のもの!


機械化(オートメーション)が進む世の中で、一つ一つの工程を手作業(ハンドメイド)で行います。

では順を追っていきましょう!


1、芯に貼る生地を裁断する。

土台を形成するパーツは3種類、天面(足を乗せるところ)、段(二段三段に重ねて厚みを出す)、底(裏側の白っぽい部分)に分かれます。

この天は楕円になるわけですが、裁断は型でプレスしてくり抜きます。その際使用されるのがこちら。


草履の天型、いわゆる小判型や細型などのカタチと、SMLなどのサイズでこれだけ分かれています。


草履の側面にあたる部分の生地はこう言った斜めの線画弾ける専用の定規で墨を打ち、裁断します。



2、コルク芯に生地を貼る

まずは段になる部分の側面の生地を貼っていきます。

コルク側に糊をつけ、ちりやほこりを手の感覚で除去しながら貼り付けていきます。

生地が重なる生地の端を斜めに削ぎ、重なっても厚みが均等になるようにしています。

さらに内側に生地を折り込む際もシワができると段を重ねても浮かないよう、均一にされます。


3、段を重ねる

草履は基本的に2〜3段になっています。先ほどのパーツを二つ作り、間が浮かないよう紙の芯を入れながら、重ねます。ピッタリと生地の張り目すら合う技術は素晴らしいです。

段の接着は糊だけで行うところもあるそうですがそれだと後で外れてしまう事もあるので、こちらでは接着したら、外れないように釘でとめていきます。この釘も特殊なものが使用されています。大工道具で扱われるものとは違います。タックスと呼ばれる短い方は、形が片側に傾斜しており、打ちこむと斜めに曲がって返のようになって固定します。


長い釘も金属の配合が少し柔らかくなっており、段同士を固定しやすくしています。悲しいことに、どちらもメーカーが廃業して生産がなくっなってしまったそう。世美庵さんはその時にできる限り在庫として購入し生産を続けているそうです。それがなくなってしまったら、高い値段で誂えで作ってもらうしかないそうです。


次回は天面に生地をはり、合体していきます。

おたのしみに!

ちとせや呉服店

1927年 昭和2年創業、100周年を目前に2021年末に心機一転リニューアルオープン致しました。”ちとせや呉服店”で御座います。 呉服屋は、そこに住むお客様にとっていつまでも安心してご利用できる場所でなければならない。その想いから、お客様の人生に長く寄り添える店づくりを目指してきました。創業して95年、おかげさまで沢山のお客様の人生に関わらせていただいてまいりました。

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